Published on 6月 21st, 2013 | by スマホ研究員11号
スタートアップ企業訪問 Vol.19 『mana.bo Inc.』 Founder &CEO 三橋さん
さて、今回は『REVENTIVE』の水田からのご紹介で
『mana.bo』の三橋さんです。
学問の頂点『東京大学』赤門のすぐそばに構えるオフィスに
お邪魔しました。
教育関連のアプリということもあり、とても相応しいロケーションで
事業を展開する三橋さんのインタビューをご覧ください。
①『mana.bo』について
三橋さん:
もともとは、僕自身が予備校の講師をしていた時に、教えていた生徒が
解けない問題を写メで送ってきたり、電話で聞いてきたりするなど
生徒には、“すぐにわからない問題を教えて欲しい”というニーズがあると実感しました。
『mana.bo』の仕組みを簡単に説明しますと、
中高生が自宅学習など、ある問題が解けない、教えて欲しいという
学習がストップした時に『mana.bo』のアプリを立ち上げます。
手元のノートの写真を撮影して、「この問題が分かりません」と
質問を投稿すると、チューター(先生)にSMSが送られる、または
チューターがPCでmana.boにログイン中であれば、通知が入ることで知らせます。
問題を見たチューターは、教える自信があれば返信をします。
生徒は、返信が来たチューターの中から、一人のチューターを選び
授業がスタートします。
基本的な流れは以上です。
生徒がチューターを選ぶ基準は、写真、学歴、自己紹介文、
これまでの指導の評価などを見て判断してもらいます。
ところで、競合他社は単純なマッチング方式で、生徒とチューターを結び合わせますが
全ての問題に対してチューターが答えられるか?というと
やはり無理が生じます。
弊社では、単純なマッチングという方法ではなく、『問題に焦点を当て』
答えられるチューター自身が指導を立候補するという方法ですので、
答えられることは勿論ですが、
結果的に指導の質も自然に上がっていくと予想しています。
数値的には、生徒100人に対して先生10万人のエントリーの
ストックすることを目標にしています。
2017年までに、生徒100万人、チューター10万人に利用頂くことを目標にしています。
従来の教育ビジネスのモデルは、場所や時間の制約条件、
優秀な人材(チューター)の確保が前提としてありました。
タブレット端末が普及し、ここに“プラットフォーム”が
あれば、普通の人がチューターになり、教えることが出来ます。
プラットフォームとしての技術的なサポートも進めています。
例えば、アナログで書いた数式をグラフィカルな表現で
より理解度を高める効果を狙うなど。表現方法にも拘っています。
教育×ITの市場が順調に拡大傾向に入り、レアジョブ(skypeで英語学習)は
15万ユーザーを突破しました。
今のタイミングであれば市場の勢いと、『mana.bo』の特長である“インタラクティブ”を活かして
市場ポジションが獲得出来るだろうと。
ちなみに、日本のe-Learningの市場規模は広義にみて1000億円程度ですが、
グローバルで見ると10兆円近くあり、今後日本の市場は大きくなっていくと言われています。
僕らも世界を見据えてこの事業を推進していきます。
②現在の取り組みと今後
三橋さん:
先ずは、『B2B2C』の展開としてベネッセさんにOEMとして採用して頂くことが
決まりました。
既存の生徒さん向けに既存のチューターが、この『mana.bo』を使い
自宅学習などの場面で活用頂けます。
一般的な塾は、チューターに比して生徒の数が多く、個別の質問に対応出来ません。
つまり、チューター不足の状態にあります。一方で家庭教師斡旋会社はチューターを内部に抱えていても、
生徒の獲得に四苦八苦しています。慢性的に生徒が不足しているのです。
現在『mana.bo』はこの逆方向のニーズをうまくバランスさせ、
それぞれの課題を解決できるプラットフォームの役割を果たしており、
今後もより多くの企業様に利用して頂きたいと考えています。
現在は、生徒が教わった内容をアーカイブしストックすることで
いつでも、検索して思い出せる機能が付いていますが、を実装中で、
将来的には、第三者がその教わった情報を閲覧できるようになるなど
更なる利便性を高めたサービスにします。
そして、先ほども触れましたが、我々は世界規模での展開を狙います。
先ずは、日本から東南アジアだと捉えています。
③Top画面を拝見
三橋さん:
今オススメのアプリは『カロリー管理』です。
実は、これで実際に痩せました(笑)
こういった健康管理系アプリで面倒なのが
自分が食べた食事のカロリーを入力することなのですが、
このアプリは、有名チェーン店のメニューが予め
登録されていますので、選択することで記録が取れます。
これが便利です。
【取材後記】
“学びの価値”とはなんだろか?というコトが、『mana.bo』の原点でもあり
自身の体験が元になっているとお話をしてくださった三橋さん。
以前、高校一年で年上の方を教えていた“時給が800円”と
大学院生で小学生を教えていた“時給が8000円”という
教えている内容については前者の方が難しいのに
なぜか時給は後者の方が高い。という点に違和感を覚え、
『mana.bo』の立ち上げに繋がったそうです。
今年2月からスタートした事業も順調で、手狭になってきた
オフィスも近々に移転の予定。
社員も4名体制から10名以上の規模に増やしていきたいと
意欲に溢れていました。
これからも『教育版楽天』を目指して頑張って欲しいです。
さて、次回は三橋さんからのご紹介頂きました。
「Live Styles」の松田さんです。