Published on 6月 7th, 2016 | by 杉山 拓也(すぎやま たくや)
【ASO Tips】アプリアイコンでダウンロードが34%も減少してしまった事例
ASOTips今回は、スタガレASOニュースレターの中から、アイコンでダウンロードが34%も減少してしまった事例をお送りします。
■アイコンでダウンロードが34%も減少してしまった事例
実際にASOのお客様でアイコンを変更したところ、ダウンロードが34%も下がってしまった
という事例がありました。
それまでは、アイコンの色は鉄板ともいえる”赤””黄色”などを使い、アイコン内にも文字
を入れて非常に強いアピール(悪く言えばベタベタ)をしていたのですが、社内の会議を機に
淡い色でシンプルなデザインに変更、となったそうです。
ところがASOの順位を測定していたところ、ある日から検索順位がガクッとさがったので、
「何がありましたか?」とこちらからお客様に問い合わせさせて頂いたところ、
「ダウンロードが2/3程度まで落ちている」というご回答。
どうやら、デイリーダウンロードの減少による検索順位低下だったようです。
「何か変更した点はありますか?」とお尋ねしたところ、ダウンロードが下がった日に、
アイコンを変更した、ということでした。
■よいデザインをとるか、レスポンスのとれるデザインをとるか?
確かに、新しいアイコンはスタイリッシュでした。
一方で、検索結果一覧画面で見て見ると、明らかに他のアプリのアイコンに埋もれてしまう
デザインになっていました。
この時点ですぐ出来る対応としては、元のアイコンに戻すことなのですが、残念ながらその
会社さんは会議で決定したことなので戻せない、という結論に至ったとのこと。
アプリだけでなくダイレクト・マーケティングの世界では常識になっていますが、
アイコンやスクリーンショットを変更する場合、かならずA/Bテスト(またはスプリットランテスト)
をして、効果の高かったものを採用する、という手間をかけます。
当然ですが、デザインに正解はありません。
正解がないのであれば、実際のユーザーに聞いてしまおう!というのがその考え方です。
聞いてしまう、といってもリサーチをしてはいけません。
リサーチの場合、インセンティブが絡んだり、実際にはそのアプリを使う動機のない人の
選択になってしまい、往々にして実践で結果の出るクリエイティブにならないことが多いのです。
リサーチでこんな笑い話がありました。
花柄や動物柄のお皿を並べてどれが一番いいか?とたずねた結果、リサーチのパネラーのほとんど
が花柄のお皿を選んだそうです。
リサーチが終わって「好きなお皿を持ち帰っていいですよ」というと、みんな”無地”のお皿を
持ち帰った、という笑い話です。
確かに、普段使うには実は無地が一番使いやすいですよね。
あくまで、実践のなかでAパターンとBパターンを比較して、結果がよかった方を採用する、
というのが鉄則です。
■参考になるアイコン
決して全てのアプリにおすすめ出来ることではありませんが、一つ参考にしているカテゴリが
あります。
・モンスト攻略 の検索結果に出てくるアプリのアイコン/スクリーンショット
・占い の検索結果に出てくるアプリのアイコン/スクリーンショット
・カメラアプリ の検索結果に出てくるアプリのアイコン/スクリーンショット
これらは、アプリ数が多いにも関わらずどのアプリも機能的な差別化が難しい、乱暴に言って
しまうとユーザーから見てどのアプリを選んでも機能が大差ないアプリが検索結果に並んでいる
という分野です。
ここでは何が起こっているか?というと、ユーザーにダウンロードしてもらうために、ひたすら
アイコンとスクリーンショットの最適化を繰り返しています。
つまり、写真やモンスト攻略や占いの領域は、こうしたテストを繰り返した結果ということに
なります。
答えのないクリエイティブの世界ですが、こうしたところを分析して、彼らが何をやっているか?
を考えた上で、自社でA/Bテストを実際にやってみる。
この手間が大きくコンバージョンを変え、ダウンロード数を伸ばす結果になります。
今回のニュースレターはここまでです。