Published on 3月 10th, 2014 | by スマホ研究員11号
スタートアップ企業訪問 Vol.45 『株式会社サマリー』 Founder & CEO 山本さん
今回は、「nanapi」古川さんからのご紹介で
「Sumally」の山本さんです。
表参道の裏道に佇む一軒家がオフィスというお洒落な環境にお邪魔しました。
①アプリ「Sumally(サマリー)」サービス紹介と売り
山本さん:
一言で言うと「Sumally」は物欲を刺激する新しい形のSNSです。幅広いジャンルの様々なモノが「Sumally」には集まっています。「Sumally」のコンセプトは「モノの百科事典」で、世の中に点在するあらゆるモノを一つのフォーマットに整理し、まとめる存在になることを目指しています。
ユーザーは、好きな『モノ』にwantかhaveを付けていき自分が欲しいモノやお気に入りで所有しているモノを登録できます。また、趣味嗜好が似ている人をフォローすることで、欲しいモノにも出会えます。さらに、レコメンド機能によって関連アイテムから気になるモノを見つけることも可能です。最近は、PCサイトだけでなく、iPhoneアプリでもアイテムをwant・haveすると関連アイテムが表示されるようになりました。
現在は、約130万点の「モノ」が登録されていて、アイテムには約5000万件のwant・haveといった情報がひも付いていますので、見ているだけで、好きなモノに出会える可能性が高いのも特長です。
すき間時間や暇な時に雑誌の代わりとして「Sumally」を楽しむ方が多いようです。2011年9月にサービスをスタートしてから、2年半ほどが経過しました。このあいだに、登録ユーザー数は35万人に増え、月間pv数は5000万に達する月もあります。「ある特定の分野でモノにこだわりのある人」ならだれでも僕らのターゲットになると考えていますので、まだまだユーザー数は伸びる可能性が高いと思っています。
①今後の展開について
山本さん:
コマース機能に関して、Sumallyは「Amazonのマーケットプレイス」をよりソーシャルに、そして本・CD以外でも使われるようなプラットフォームになりたいと考えています。
Amazonは、まず商品のリストを作って、そのリスト上で売り買いできるという新しいルールを作りましたが、この仕組みが実現できているのは今のところ本とCDの分野だけです。『Sumally』はそれ以外の分野のモノもそのようなかたちで売買できるようにしたいなと考えています。
ことしの4月には、「sell」と「buy」機能を追加して、“C2Cコマース”を始める予定です。
個人間の売買では、初期の段階では決済方法はクレジットカード決済のみに対応し、ユーザー間のやり取りは極力させない方針です。取引をスムーズに行えるように無駄なコミュニケーションは、なるべく省いていきたいです。これはユーザーの安全への不安を取り除き、アイテムに「興味」を持ってから「欲しい」そして「購入」までの流れに集中させたい意向があります。
「Sumally」の役割としては、いつも欲しいモノを持って来てくれて、ときには自分の好みにあったモノをお勧めしてくれる百貨店の外商のような存在になれればと考えています。
現在の登録ユーザーは35万人ですが、更に増やすことで、インタレストグラフの充実が図れていきますので、ここからどんな人がどんなモノに興味があり、何を欲しがっているのかを把握できます。この情報を統計化して、企業側にとって価値のあるマーケティングデータを提供していく予定です。
②おすすめのアプリ
山本さん:
おすすめのアプリは、『Dモーニング』です。
言わずと知れた漫画雑誌「モーニング」のアプリです。
月額¥500で最新号が毎週見られます。
【取材後記】
雑誌のように、気軽に見れる「Sumally」は、
見た目の楽しさとは別の物凄い『マーケティングツール』になり得ると
うことが分かりました。
「Sumally」の凄い点は、
ユーザー個人の嗜好性や行動を顕在化させ、
マーケティングデータとして活用できるようにするという
現在注目されている「ビッグデータ」に近い発想です。
このマーケティングデータを欲しがる企業は沢山いるでしょう。
「今後は世界進出も見据えて行きたい。」と話していた山本さん。
ハイセンスなデザインと魅力的なマーケティングデータを武器に
益々、大きく飛躍しそうです。