Published on 12月 12th, 2013 | by アプリそうけん
東日本大震災の月命日に毎月実施:「助けあいジャパン 月例懇親会」
東日本大震災の月命日である、毎月11日に、「助けあいジャパン」の東京本部で行われている
「助けあいジャパン 月例懇親会」が12月11日に行われました。
『きっかけバス47プロジェクト』の応援をしているアプリそうけんでは、今回のプロジェクトを
広く知っていただくための活動を行っておりますが、そのキックオフとしてこの月例懇親会に合わせて、
ブログやソーシャルメディアを中心にした情報発信と拡散の協力をしていただく方をお招きし、
助けあいジャパンの代表理事である野田さんからお話をしていただきました。
まず野田さんが強調されたのはこの数字。
“278,000人”
これは、被災3県で生活されていた方の中で、現在でも県内外で避難生活を強いられている方の数です。
この数字を見ると、改めて驚きを隠せません。
『きっかけバス47プロジェクト』のひとつの大きな目的である
“風化と風評”に苦しんでいる方々がいるという流れを止めたい
ということの重みと大変さを感じます。
「助けあいジャパン」は、東日本大震災が起こった2011年3月11日にボランティアで
集まった方々で立ち上がり、翌日の3月12日には、この活動を国に働きかけていくという
スピード感で拡大していった団体です。
当初は中心のスタッフ以外、多くの有志の方々はオンラインで繋がり活動を推進していたという
「助けあいジャパン」。
そんな背景から、“実際に集まる場を作っていくことが大切だ”ということで、
この月例懇親会を、毎月の月命日に始められたということ。
既に2年半以上続いているこの月例懇親会で、活動をしているスタッフ同士はもちろん、
新たにこの活動を知ってもらい、協力をしていただくための場としても、とても意義のある
場として継続されています。
助けあいジャパンを立ち上げてすぐに直面したことは、
被災地に関する情報を発信することの大切さと大変さ。
それを確実に行っていくためには、ボランティアの方の協力をもっともっと集めないといけない。
人と人を繋いでいくことで、協力してくれる方を集め、活動の規模が大きくなるに連れて企業からの
支援もいただけるようになり、更に活動は大きくなってきました。
それでもやはり年々関心が薄れていき、風化、風評という状況に悩まされているのが現実です。
それに立ち向かう強い力を集めて、“もう一度復興の旋風を巻き起こす”ということで始めた
『きっかけバス47プロジェクト』。
実は『きっかけバス47プロジェクト』としてスタートする前に、これまで7回、同じように
学生を被災地に送り出すバスを出されてきたということ。
その際にもたくさんの寄付をいただくことが出来たため、運営することが出来てきたということです。
しかしながら複数回実施していくと、参加出来る学生には限りがある。
特に地域的な制限がどうしてもあり、東京、名古屋、大阪といった都市部の学生が中心に
なってしまうということがありました。
震災復興の風化防止や、これからの防災を考えるためには、やはり全国の学生に被災地に行く
経験をしてもらいたい、という思いから、『きっかけバス47プロジェクト』は生まれました。
まずは全国47都道府県それぞれ1名のリーダーを決め、「リーダー研修合宿」として最初のバスを
走らせました。
(リーダー研修合宿の様子はこちらのブログでご覧いただけます)
そして各都道府県のリーダーを中心にして、それぞれ約40名の学生を集めて、
総勢2000名の学生を東北に送り出すのが、この『きっかけバス47プロジェクト』です。
今回改めて、なぜこのプロジェクトのイメージカラーが、“鮮やかな黄色”なのか、について
野田さんに伺ってみました。
“『北風と太陽』のお話のように、震災という厳しい状況、情報を北風のように送り続けても
皆さんいろいろな意味で閉ざしてしまうことがあるのではないでしょうか。
そんな状況を、黄色い『太陽』のようにエネルギーにあふれた学生を先頭にして活動を
見せていくことで若い力、元気を使ってなんとかしよう、そして復興の旋風を巻き起こそう!
という意味を込めて、『鮮やかな黄色』をイメージカラーにしています”
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今回お邪魔した「助けあいジャパン 月例懇親会」では、
「東北の食材や産品をみんなで楽しもう!」ということで、
毎回東北の食べ物、飲み物が振る舞われています。
今回は今年最後の懇親会ということもあり、メインメニューとして、宮城県女川の「女川カレー」を、
今年一年お疲れ様という意味を込めて「おつカレー」としてみんなで楽しみました!
女川カレーも、もちろんおいしかったのですが、一緒に食べたお米の一部は、
助けあいジャパンの野村さんがご自身で植えて収穫したお米だということで、
このために引っ越しもされた野村さんのアツい思いも伺えました。
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また、「助けあいジャパン」で、復興のための正しい情報やニーズを届ける情報収集実行チーム、
『情報レンジャー』の初代として活動をされていた、古橋大地さんのプレゼンテーションも
行われました。
古橋さんは、『GigaPan』という、超高解像度のパノラマ写真を撮影出来るカメラの
販売を行っています。
このカメラは、例えば被災地の状況確認や記録にも非常に役に立つものです。
古橋さんはその売上の一部を、助けあいジャパンの情報レンジャーに寄付されています。
また誰でも簡単に地図を作れる、OpenStreetMapの活動を支えている、
オープンストリートマップ・ファウンデーション・ジャパンにも寄付されるなど、
情報レンジャーでの活動経験も活かして、被災地の状況把握や情報発信、そして拡散といった
重要な部分の発展と、そういった活動の拡散に尽力されています。
来年1月から2月にかけて行われる、『世界防災・減災ハッカソン』にも携わられている古橋さん。
これは、東京、石巻とアジア各国を結んで、ICTを防災・減災に活用することを目的として、
世界銀行GFDRRとCode for Japan、そして東京大学空間情報科学研究センターがメイン
パートナーとして、防災・減災ハッカソンCode for Resilience(グローバルイベント名称)、
Race for Resiliencce(日本国内イベント名称)を開催するというもの。
古橋さんからは、震災からの復興はもちろんのこと、これからの防災・減災に対しての取り組みの
重要性と、それに取り組むアツい思いを伺いました。
(古橋さんのプレゼンテーションスライドはこちらから)
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最後に、『きっかけバス47プロジェクト』に携わっている学生メンバーの紹介と、
代表して弥冨彬さんから挨拶がありました。
先日、11月11日には、観光庁長官を表敬訪問した彼らの目には、このプロジェクトはもちろん、
「震災からの復興とこれからの防災に関する活動をやりきる」という強い意志が見えました。
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やる気と行動力にあふれた若い力と元気を被災地に届けていくことで、
震災の風化と風評を防ぐことはもちろん、震災復興を促進し、
かつその経験を全国各地に持ち帰り伝えることで、日本全体での防災や
減災に対する知識を広めていく、『きっかけバス47プロジェクト』。
東日本大震災からの復興だけでなく、未来に繋がっていくこのプロジェクトを成功させ、
継続していけるようにぜひ多くの方からご支援、ご協力をいただけますようお願い致します。
『きっかけバス47プロジェクト』公式ページ
http://kikkakebus.tasukeaijapan.jp/
『きっかけバス47プロジェクト』概要
http://kikkakebus.tasukeaijapan.jp/about/
寄付に関して
http://kikkakebus.tasukeaijapan.jp/donate/