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Published on 4月 19th, 2013 | by 松村太郎

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Twitter #music で音楽との出会い方はどう変わるか?

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Twitter #music app

Twitterが米国時間2013年4月18日に、「Twitter #music」と名付けられた音楽アプリを無料でリリースしました。簡単に言えば「Twitterをプラットホームとした、音楽情報と人気の楽曲を知るためのアプリ」。

Twitter #music app

音楽のストリーミングには、SpotifyやRdioといった既存の音楽サービスの購読が必要なため、「音楽を聴くためのアプリ」というよりは、音楽を発見することにフォーカスしたアプリと言えるでしょう。

ただ、こりゃSpotifyかRdioを契約しちゃいますよ。ストリーミングのサービスがなければ、魅力半減ですから。

アプリはとてもシンプルで、「Popular」「Emerging」「Suggested」「#NowPlaying」と自分のプロフィールの4つ。

Twitter上で共有される音楽関連のツイートやアーティストの公式アカウントのフォロー関係などを使って、今人気のある音楽や火がつきそうな楽曲、おすすめの音楽、そして現在友人によって再生されている音楽を知ることができるようになります。

 

壮大なリアルタイム音楽情報誌と「人」で見つける音楽

Twitter #music

Twitter #music でログインする前は、PSYがPopularのセクションで1位になっていましたが、Twitterでログインしてみるとその結果はDemi Lovatoに変わりました。そして、「#NowPlaying」のセクションは刻々と変わっていきます。

友だちがどんな音楽を聴いているのか、あるいはフォローしている自分のアーティストがどんな音楽を送り出し、また気に入っているのか、と言うことをシンプルなインターフェイスにまとめているのです。

今まで私が音楽を発見する好きな手段は、レコード屋にいってジャケットを見ながら買う事でした。もちろん当たり外れはあるのですが、自分の好きなジャンルの知らない音楽を知るには良い手段でした。しかし最近、レコード店の減少で、こうした音楽との出会い方ができなくなっていたところでした。

Twitter #music では、ジャケットももちろん表示されますが、「人」を介してこうした新しい音楽との出会いが演出されるようになるのではないか、と期待しています。同時に、音楽を作り出すアーティストも、このアプリを介してファンにフォローしてもらうチャンスが増え、またTwitterの活用方法も変わってくるのではないか、と思います。

 

 

気に入った音楽をすぐにツイートできる

Twitter #music

このアプリからフルトラックを聴くには、アプリ上でSpotfyかRdioにログインする必要があります。音楽を聴き始めると、左下にCDというかレコードというか、とにかく昔音楽を聴くために使っていた円盤がぐるぐる回り、これをタップすると聴いている音楽の詳細やジャケットが表示されます。

そしてツイートボタンをタップすると、すぐにコメント付きで音楽を共有することができますが、この際、アーティストのTwitterアカウントもきちんと含まれ、また #NowPlaying のタグも自動的に入ります。これはお手軽。

Twitter #musicはアーティストとリスナーをTwitter上の情報で結びつけるだけでなく、リスナーが聴いている音楽をTwitterを介してアーティストに結びつける効果もあると言えます。

とはいえ、アーティストがTwitterを個人で管理していたとしたら、ものすごい量のMention(@ツイート)が届くことになりそうではありますが。

 

 

フォローの意味は少し変わる?

Twitter #music app

面白いのは、Twitterにたくさんのミュージシャンがアカウントを持っていて、それをきちんとTwitterが集積してきたと言うこと。そしてミュージシャン同士のフォロー関係も、音楽のレコメンドに活用されていること。

その人のプロフィールを見ると、誰をフォローしているのかがわかり、そこからレコメンドトラックが生成されるため、ただ単に情報を取得する意味合いでなく、「気に入っている」という意味合いが含まれるようになります。

とはいえ、このリストに出てくるアーティストは、例えばクラブで競演するDJ同士だったり、リミックスのプロジェクトに肩を並べていたり、少なからずTwitter #music 以外の場で一緒にリストされているところを見たことがある人たちばかり。

これに気づくと、Twitter #music アプリで音楽を聴くことが、ジャケ買いやクラブで音楽を知る体験とはもちろん違うながら、少し近い体験を提供し始めるのではないか、と言う期待を持つことができるのです。

音楽の聴き方がどの様に変わるか?

YouTubeを見ていてもその傾向は既に見て取れるだけでなく、体験している人も多いと思いますが、新しい音楽との出会い方をTwitterをプラットホームに、きちんと可視化してくれたのがこの Twitter #music だと思いました。しばらくこのアプリで日々音楽を聴くようにして、新しい出会いや楽しみを得られるかどうか、試してみたいと思います。

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About the Author

松村太郎

1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、BBT大学講師。モバイル時代のライフスタイル、ワークスタイルを追求するほか、キャスタリアでソーシャルラーニングとデジタルアイデンティティについての研究とビジネス化をすすめる。 Blog: TAROSITE.NET / Twitter: @taromatsumura





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