東南アジア sp_map

Published on 5月 8th, 2014 | by 研究員No.7110

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【トゥクトゥクのドライバーも活用】ASEAN市場のPR戦略、スマホGPS位置情報でビジネスを行う東南アジア人達

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『東南アジアソーシャルメディア情報 from アジアクリック』

今回は、アジアクリック代表の高橋学さんの記事から。
【トゥクトゥクのドライバーも活用】ASEAN市場のPR戦略、スマホGPS位置情報でビジネスを行う東南アジア人達

東南アジアでは、スマホを活用したプロモーションがどのように行われているのか!?
日本でもスマホのモバイル性を活かしたプロモーションを初めとしたコミュニケーションは普通になってきていますが、東南アジア各国ではどんな状況でしょうか?


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「アジアではスマホ」という認識が定着しつつあります。
経済発展著しいASEAN諸国では、PCを飛び越えてスマートフォンで消費者が情報交換しているからです。

■チャットアプリのGPS位置情報で、コミュニケーションする東南アジア人たち

バンコクでも、ホーチミンでも、ジャカルタでも、ASEANの大都市の人たちは日本人以上にスマホから手を離しません

東南アジアの大家族主義と口コミ文化に根ざし、おしゃべりソフト – iPhoneやサムスンGalaxyなどのチャットアプリで友達や家族と連絡を取り合っています。

しかも、チャットアプリは複数同時使い
Facebookメッセンジャー, LINE, Whatsapp, WeChat辺りは標準で、インドネシアではこれにBBM(BlackBerryMessenger), ベトナムにはWeChatの代わりにZaloが加わります。

※Zaloについては、以前高橋さんに書いていただいたこちらの記事で!
 http://appsouken.com/app/4046


wechatlookaround_JakartaIndonesiaScreenshot_2014-04-18-09-54-34

↑ジャカルタで周辺の人を検索してみた例。数百メートル内にどんな人がいるのかが分かる。


日本人にとっては、怖い気がする自分の居場所も、東南アジア人達の多くは楽しんで知人友人とのやり取りに使っています。


■「チェックイン」自体がコミュニケーション。ミャンマーの事例

では、具体的な位置情報コミュニケーションの事例を見てみましょう。

ネット接続スピードが極端に遅いミャンマー、ヤンゴンの20〜30代ホワイトカラーは、写真投稿が難しいので、今自分がどこにいるかレストランやランドマークに「チェックイン」することが日常のコミュニケーションの中心になっています。


2014-04-18_01

↑レストランやランドマークにチェックイン、そこの評価も広がる。ビジネスにも重要情報だ。


日本でもLINEのふるふるで周辺の友達が探せますが、数百メートル内にいるユーザーリストまでは安全等の観点から装備されていないのですが、ASEANマーケットでは標準です。


■チャットアプリで、周辺の見込み客にアプローチ。カンボジアの事例

位置情報を使って、ビジネスに応用している人たちがいます。

下の画像は、カンボジアで実際に筆者に送られてきた営業。
なんと、トゥクトゥク(3輪バイク)のおじさんです。


2014-04-18_2


ホテルに滞在していたのですが、私が100メートル以内にいると知って、アンコールワットなど観光地の写真を送ってきて、素晴らしいところですよ、と音声メッセージ付きで営業してきます。

カンボジアの1日1000円程度の売上のトゥクトゥクのドライバーにも、スマホGPS位置情報チャットアプリが、仕事獲得の武器になっているのです。

バンコクなどでも、スクンビットにいると、近くにいるLady boyなどから声がかかったりします。


■メッセンジャーのGPS位置情報をどうビジネスに活用するか?

では、これだけ使われている位置情報を、私達がビジネスに活用するにはどうしたら良いでしょうか?

1)まず、FacebookページやGoogle地図で位置情報をONにし、消費者がチェックインできるようにする。
2)国とターゲットに合わせたチャットアプリを選択。
3)Pushではなく、Pullで周囲の人からアプローチさせる。
4)情報は「今」立ち寄りたくなる情報、「今」使えるクーポンなどが有効。



Screen Shot 2014-04-18 at 11.15.11

↑まず自分のFacebookページの、チェックイン数と評価★数をチェック。


つまり、日本国内でもお店や観光地のPRに使えます。
東南アジアのPR戦略に、チャットアプリの位置情報を加えましょう。


(アジアクリック/高橋学)

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記事の中でも少し触れられていますが、日本人にとっては位置情報って少し怖いですよね。

個人情報に対する意識や感覚が過敏でもあるため、なかなかオープンにしづらかったり、それを活用してプロモーションを仕掛けられると逆効果になったり、ということがありますが、東南アジアの方たちにとってはむしろ日常的で効果的なコミュニケーションとして使われているんですね。

地域の通信事情も大きく絡んでいますから、この辺りは現地の環境を如実に反映した結果ですね。


インドネシア、フィリピン、ベトナム人のビザ免除を検討していることなどから考えても、これからますます増加が予想される、東南アジアからの旅行者やビジネスパーソンに対して、より効果的にお店やサービスを知らせるには、各国の方が情報源とされているSNSなどのサービスの種類と、位置情報をうまく活用したアピールがポイントになりますね☆



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アジアクリックさんでは、代表の高橋さんを初めとして、中国や東南アジア各国に約20名いらっしゃる現地特派員さんが、現地に根差した情報収集と発信を行っており、各国の特徴を捉えた効果的なプロモーションやコミュニケーションを行うお手伝いをされています。

アプリそうけんでは今後も定期的に、アジアクリック様ご協力の元、中国・東南アジアのソーシャルメディア、アプリといったことを中心とした、現地特派員の方からの情報をお伝えし、東南アジア・中国でのプロモーションを考える上でのヒントを得られるような場を作っていきます!



◆株式会社アジアクリック:http://asiaclick.jp/

◆『東南アジア特派員ビジネスレポート』:http://asiasns.jp/

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About the Author

研究員No.7110

都内の広告会社、株式会社アドフロンテのデジタルソリューション推進部にて営業を担当。スマートフォンやアプリ、ソーシャルメディアといったデジタルコミュニケーションを最適化するためのお手伝いをしています。 スマートフォンやアプリは、たくさんの人たちがその人なりに楽しんでいるはず。一方でそれでもまだまだ分かりにく、もしくはどんどん分かりにくいことも増えてしまっていると思います。 スマートフォンやアプリの世界は、誰もが楽しめる開かれた場所、「公園」のようなものであるべきだと考えています。 たくさんの人が気軽に入れて、みんなが楽しめる公園を目指して、日々前進するスマートフォンやアプリの世界について考え、発信していきます。





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