Published on 3月 29th, 2013 | by 加藤 康祐
アプリと「初めてのできた」
実は仕事の関係で先日まで石巻にいたのですが、イトナブで面白い話を聞かせていただきました。Corona SDKというiOS / Android用のアプリ開発ができるSDKがあります。
Ansca Mobile’s advanced mobile app development tool
他にもTitaniumなんかを聞いたことがありますが、僕がCorona SDKの話で興味を持ったポイントは、Corona SDKに加え、Adobe Photoshopと、そのプラグイン、Kwikというのを利用すると、簡単にeBookアプリが作れてしまうんだそうです。これは結構面白いなあと思っていて、つまり「初めてアプリを作る」ということにすごく向いているのではないかと。実際、僕が訪問する前日まで、2日間のISHINOMAKI IT BOOT CAMPが行われていて、その2日間でアプリをリリースするところまでできていました。
自分の記憶を辿ると、教育の現場では、こういう「導入に適した教材」がしばしば使われていました。
LEGO Mindstorms
情報処理の授業で最初にプログラミングを学んだのは、CでもJavaでもなく、LEGOのMINDSTORMでした。自分の組み立てたLEGOが自分がGUIで書いたプログラムで指示の通り動く。この爽快感ってわかりやすくて良かったなと感じた記憶があります。
最近の発表ではMindstorms自体がiOS / Androidに対応すると言いますから、アプリ開発との距離感もより近くなるのかも知れませんね。
LEGO Mindstorms EV3 発表、ARM9 搭載 & iOS / Android 対応 – Engadget Japanese
JMP IN
こちらは統計解析の授業で使いました。当時は確かJMP INという名前でアカデミック向けの簡易版があったはずです。今は学生向けに優待価格で全機能が使えるということになっているようですね。
その後、レベルアップするにしても、導入でまず簡単なものから触るというのは、「統計」っていかにも難解な(僕の友人も今改めて勉強する必要があるそうで、苦労しているようです)領域ですけど、大事な体験のように思います。
やはりモノを作る人にとって、「初めて作れたもの」というのは、それがどんなに駄作と思われるものでも、その後に続いてくキャリアの「記憶」になるように思います。僕は多分、ブロンドの女性がタバコを吹かしているアニメーションGIFを、自分の「ホームページ」に貼れた時が、一番「できた」って記憶になったように思います。
こういう「できた」の設計、というのは、実は初めてアプリをユーザが使う時にも大事な経験で、そのアプリを使っていく上での、最初の「記憶」になりますから、長く使い続けてもらうためには、そこのデザインって重要なんだろうと思います。