Published on 1月 23rd, 2013 | by 加藤 康祐
アプリと「エクスカーション」
僕は割とここ10年ほど、国内旅行ばかり、色々な場所を点々としているのですが、皆さんは旅行先の知識を得るのに、何をされますか?結局、僕は1,000円ほどの観光ガイドを毎回買うことにしています。ネットで調べようと思えば調べることはできるのかも知れないですけど、やっぱり一通りのことを把握するのに、一通りのことがパッケージになっている、ガイドブックの存在は今でも有用性高いように思います。
一方で「ガイドブックに載っていない情報」ってやっぱり魅力的ですよね。「見たことのないものを見たい」という時に、やはりそこに昔からあるストーリーを知る、というのは大事ですし、そういう知的探究心を満たしてもらえるというのは、旅の大きな魅力のようにも思います。
goocusというWikipediaを参照できるアプリがあります。このアプリの面白いのはスマホの位置情報と連動しているところで、近隣のスポットのWikipedia上での説明を表示してくれるので、史跡の歴史的背景や、土地の文化について、そこにあるストーリーを手元で得ることが可能です。僕は以前、はせのわという鎌倉長谷のポータルサイト制作のお手伝いをしました。goocusがリリースされた当時、スマホ片手に長谷の街を歩いてみました。何となく散策するのも楽しい、だけどその土地にひもづけられた情報を、参照しながら土地にフォーカスしていけるのは面白い経験でした。
goocus
NAVERイベントなびというアプリもユニークです。こちらも現在のスマホの位置情報と連動して近隣のイベントを表示してくれます。勿論、有名なミュージシャンのライブとか、美術館での海外のアーティストの展示も良いのですが、このアプリを使うのに面白いのは、むしろ全然見知らぬ土地を訪問した時だと思っています。例えば、土地の夏祭りだったり、商店街の骨董市だったり、そう言った情報までカバーしているので、「今回の旅でしか巡り会えなかったもの」に出会える可能性が高まります。そういうの、旅の醍醐味ですよね。
Naverイベントなび
エクスカーションという言葉をご存知でしょうか。簡単に言うと、訪れた場所で案内人の解説に耳を傾けながら参加者も意見を交わし、地域の自然や歴史、文化など、さまざまな学術的内容で専門家の解説を聞くと共に、参加者も現地での体験や議論を行い社会資本に対する理解を深めていく「体験型の見学会」です(参照先より引用)。
石巻に「2.0エクスカーション」というプロジェクトがあります。これはISHINOMAKI 2.0という現地の団体によって運営されるプロジェクトなのですが、震災の被害だけでなく復興の現在にも触れる。観光ガイドには掲載されていない、石巻のこれまでとこれからに触れるプログラムになっています。
現地の情報は、結局、現地にいる「人」が持っている。そういう時にグルメ情報や観光情報だけではなく、もう少し地域の根ざした文化と、旅行のマッチングができれば、旅行の楽しみ方もまた変わっていきそうですよね。それがもっと手のひらに落とし込まれれば。
今回ご紹介したgoocusとNAVERイベントなび、次の旅行の際に、宜しければ是非試してみてください。