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Published on 4月 25th, 2013 | by 松村太郎

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WWDC2013を6月10日から開催、次世代Appleの顔となるデザインへの期待

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Appleは毎年恒例となっている年次開発者イベント「Worldwide Developers Conference」(WWDC)を2013年は6月10日から14日の日程でサンフランシスコで開催すると発表しました。チケットの販売は米国西海岸時間4月25日10時(日本時間4月26日午前2時)から発売されます。

チケットの価格は1599ドルですが、例年数時間以内に売り切れることで知られており、特に今年はiOSとOS Xについての新しいアナウンスがあると見られているためか、例年以上に厳しい争いになるものと見られます。

なお購入には、iOSやMac Appなどの開発者プログラムに参加している必要があります。また今回Appleは、スカラーシッププログラムとして、13歳以上の学生プログラマ150人を招待すると発表しています。より若い年齢の開発者の育成は、Appleだけでなく、米国でのトレンドになりつつあります。

WWDCで最も注目されるのは初日のKeynoteで、新しいOSやソフトウエア、サービス、そして新製品がアナウンスされる可能性があり、開発者以外もその発表を見守ります。しかし開発者イベントが主題であり、期間中に開催されるワークショップや、バグや問題解決のハンズオンなど、アプリ開発に関する情報提供やサポートを受けるために参加するのです。

とはいえ、開発者向けの情報を読み取ることで、今後AppleがどんなOSやデバイスを展開するのか、どんなユーザー体験が待ち受けているのかを占うこともでき、新製品発表以外の発表にも注目すべき情報が満載の5日間になるでしょう。

注目すべきは新しいAppleの画面デザイン?

噂されているiPhoneやiPadの2013年モデルについては、おそらく大きな情報は出てこないのではないか、というのが大方の見方です。

例えば2012年も、最新OSであるiOS 6が発表され、その新機能の紹介や開発者向けベータの提供などが始まりましたが、これを搭載するiPhone 5が発表されたのは10月でした。つまり最新OSに対応するアプリが揃った段階で、そのOSを存分に生かすハードウエアを発表するという段取りを今年も踏襲するのではないか、ということです。

しかしそのiOSについては、大きなデザイン変更が行われるのではないか、と各メディアが報じています。これまでの現実の道具などを再現するユーザーインターフェイスの思想である「スキュアモーフィズム」を脱却するのではないか、という議論がなされており、現在のiPhoneのミュージックアプリのようなフラットなデザインへの移行が期待されます。

Apple's app design → Apple's app design

AndroidやWindowsが、いわゆる「フラットデザイン」といわれるよりシンプルで平面的なデザインを採用している中で、2007年から大きく変わっていないAppleの画面デザインをどう変えるのか、そして新しいデザインルールとアプリの関係など、開発者にとっては早くその全貌を見たいというところでしょう。

Appleのプロダクトデザインを担当してきたジョナサン・アイブ氏が、プロダクトだけでなくソフトウエアのデザインも担当するようになるとの人事が2012年末にあったことも、OSの新デザインへの移行を示唆する材料となります。

ユーザー体験の統合と新しいデバイス

現在Appleには、iPhoneやiPadなどのモバイル向けOSであるiOSと、Macで利用されるOS Xという2つのオペレーションシステムがあります。これらは、Apple IDやiTunes Store、iCloudといったオンラインのサービスでの連携を深めており、MacのアプリをiPhoneで使えるようにしたり、iPhoneで受信したメッセージをMacから返事ができるようにするなどの体験の統合も進みつつあります。

Appleは今回のWWDCを通じて、異なる手元にあるデバイス同士での連携を、より深めていく流れの中で、ユーザー体験の効率化や、OS・アプリの統合などの新しいトレンドを示すことになると見ています。

これまで、特にモバイルデバイスに関するトレンドやスタンダードを設定してきたAppleが、競合との厳しい競争の中で、再び優位性を確保できるような新しい流れを作れるか、楽しみです。


About the Author

松村太郎

1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、BBT大学講師。モバイル時代のライフスタイル、ワークスタイルを追求するほか、キャスタリアでソーシャルラーニングとデジタルアイデンティティについての研究とビジネス化をすすめる。 Blog: TAROSITE.NET / Twitter: @taromatsumura





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