Published on 3月 14th, 2013 | by 加藤 康祐
アプリと「地産地消」
前回書いた、「アプリとタクシー」ですが、その後、こういうことを例えば野菜でやったら機能するか?ということを考えていました。野菜を売りたい人と野菜を買いたい人のマッチングを情報と技術でシステマティックにトラフィック・コントロールできるか?
これ難しいですよね。ある意味、タクシーのサービスは均質に近いもので、それが偏在しているから、システマティックなトラフィック・コントロールが効いて来るんですけど、じゃあナマモノは?となると、やっぱり、美味しさとか安全とか安心とか、昨今だと放射能の問題とかあって、なかなかロジスティックスだけで購買を決定づけるわけには行かない。
というところで、昨日見かけたサービスを思い出しました。
アメリカで展開されているサービスで、「Our mission is to grow and sustain local food systems worldwide.」とWEBサイトに書かれている通り、地元の複数の業者から食材を選び、注文をひとつにまとめ、宅配してもらうことができるサービスなんだそうです。
ここには、タクシーで例示したシステマティックなトラフィック・コントロールというのが効いていて、配送の効率性やスピード感というのが情報と技術によってもたらされていて、東京でこれが機能するかというとわからないですけど(練馬とかあるけど)、横浜とか鎌倉だったらやれそうな気がしますし、大規模地方都市だと、福岡や名古屋辺りでは機能しそうな気がします。こういうのはスマホアプリとも親和性高そうですよね。
これとは違いますが、Whole Foods Marketでは地元の様々なサードウェーブ・コーヒー店の豆を買えるようになっている、と友人から聞きました(少し割高で)。
そういうローカルショップのキュレーションみたいなものをチェーンが担うことで、グローバルとローカルのギャップを、うまく付加価値にしているんだろうと思います。
考えてみれば、タクシーの配車最適化も、言わば狭義の地産地消なわけで、ナマモノだから情報と技術によるアンマッチのマッチングが難しい、とばっさり切らなくても良いのだろうと感じました。宅配業者が、有効な宅配ルートを道路情報のみならず渋滞や優先順位を勘案して集配するために、地図ナビゲーションサービスと連携しているように、狭い細かな領域における物販と流通の最適化、みたいなことに情報と技術はもっとやれることがあるのかも知れません。
後は、Good Eggs MarketのWEBサイト覗くとわかりますが、やっぱり「楽しそう」ですよね。ローカルに愛着持って、ローカルで消費をしてもらおうと思ったら、やっぱりこの楽しそうな感じ、というのは重要だと思います。