Published on 1月 28th, 2013 | by 加藤 康祐
アプリと「学会」
大学時代あまり勉強をしていなかった割に、学会のWEBサイト運営のお手伝いを仕事でさせていただいているのですが、学会って運営するの大変なんですよね。大きい学会だと、実は運営業務を委託、すなわちアウトソーシングしていて、そちらの会社では経理的なことから、バッジの名札貼りまで、もろもろを行うそうです。大変ですよね。また、ETがいつもお世話になっている方に、国際会議の運営のお仕事をされている方がおられるのですが、そちらは途上国でも定期的に国際会議があるそうで、少なからず設備を現地調達しないといけないそうで。一度はプロジェクターのスクリーンが用意されてなくてホテルのシーツで代用したこともあったとか。
現場は大変だ。それはまだまだ変わりそうにないですけども、それ以外の負荷ってできる限り軽減してあげれると良いですよね。
学会も国際会議も言わばアカデミックでありしばしばポリティカルであるってジャンルの話ですけど、それって何なのかと考えると、実は「ファン・コミュニティ」ってことだと思うんです。一つのテーマにおいて、そこで議論をしたい人が集まり場ができる。
MobileRoadieというサービスがあります。WEBサイトには「世界で最もパワフルな携帯プラットフォーム」と書いてありますが、iPhone / iPad / Android用に、予め用意された様々な機能を組み合わせて、オリジナルのアプリが作れるというサービスです。実は僕はこのサービス、日本上陸時に一度試しておりまして。結果的には1人でB2Bをメインにやっている自分のビジネスと、アプリによるファン・コミュニティの醸成というのは、なかなか噛み合わなくて取り下げてしまったのですが。
ただ、MobileRoadie自体は色々なアーティストに使われていまして。象徴的なのがMadonna。Madonnaは音楽業界が抱えていた「CDが売れない」にいち早く対応して、言わば「大御所」ではありますが、ライブビジネスや物販ビジネスで成功したアーティストとしても有名ですよね。このライブビジネスや物販ビジネスをアーティストが行う、というのは音楽をパッケージとして流通させるというビジネスより、はるかにファン・コミュニティを醸成するということが、重要なファクターと言えるように思います。
Madonna
また、世界的にも有名なTED。TEDの特徴の一つと言えるのが様々なブランチが世界中にあること。いくつかの「TEDx」のアプリもMobileRoadieが利用されていますね。これはむしろ当初挙げた学会や国際会議にニュアンス近いかも知れないですね。
TEDxSeeds
他にもどんなアプリが作られているか、MobileRoadieのWEBサイトのギャラリーで参照できます。
「サービスを作りたい」という時に、おそらくMobileRoadieでは実現できないことの方が多いと思うのですが、それは使い方の問題で、こういったアプリを構築できるサービスに向いているのはファン・コミュニティの醸成と、それに対するサービスの充実だと思うんですよね。そういうものがよりエンターテインメントから離れた分野でも実用化されると、面白いのではないかと思いますし、より良いことにパワーを向けるためのコスト圧縮にも繋がる気がします。
「アプリにアウトソーシングしましょう」って提案文句はいかがでしょう。