コラム 1page

Published on 1月 28th, 2013 | by 加藤 康祐

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アプリと「1ページ企画書」

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企画書って色々ありますけれども。僕は一応、肩書きはプランナーということになってますから、やはり企画書を書くということは大事かなあと思います。企画書の書き方については随分以前に自分の考え方をブログにまとめてありますので、興味のある方はご参照ください。実は僕のブログの長寿コンテンツの一つだったりします(定常的にアクセスがあるという意味で、割と話古いんですけど)。

僕の企画書 デザイン編 : kosukekato.com

さてこの記事でも触れている1ページ企画書。やっぱりファーストコンタクトは、精緻な設計図を数十枚用意するんじゃなくて、まずは考え方を明確に1ページでエッセンシャルに、というのが基本じゃないかと思います。その方が省エネですし。その後に続くもろもろはあるにしても。

上の画像は、僕のET Incを法人化する時に(だから、昨夏作ったものです)コンセプトのベースになるものを簡単にまとめたものです。企画書ってなかなか世間に公表できるものではないのですが、これは自分のことを書いたもので、自分のブログでも公開しているものなので、多分大丈夫。これを持って、自分の仲間に、こういうこと考えてるんだけど、どうだろうと持って回ったわけです。茶飲み話しながらするには、これくらいのサイズ感が良いですよね、やはり。作り込んでしまうと、議論が細部に入り込んでしまって、せっかくアドバイスもらうのに、大きな指針を見失ってしまうかも知れないですし。

そういう意味でも、1ページで、ある程度、グラフィカルに、しかし言葉は選んで、精度を落とさず全体観を伝えることって多分大事で、コミュニケーションの仕事をしていれば尚更大事なことかと思います。

さて、話は変わりますが、先日、友人のUXデザイナーがランチ・ミーティングの際に他の方にiPhoneアプリかAndroidアプリかという話をした時に、iPhoneアプリはスニペットがありますよ、という話をされていて(恥ずかしながら、僕自身はアプリ開発の経験がないのです)。スニペットって、ようはこの場合、用意されたデザインパーツ、ということです。これ何かに似てますよねと気づきまして。

企画書を作る時のPowerPointと似てますよね。PowerPointも用意されたパーツを活用して図解を作る。僕はPowerPointもKeynoteの使いますけど、やっぱり上記のような企画書を書くなら、まだまだPowerPointかなあと思います。やっぱりKeynoteはプレゼンテーション、というか「キーノート」向けだなと思います(PowerPointもプレゼンテーション用ソフトなんだろうとは思うんですけど)。

とは言え、iPhoneアプリにも様々なオリジナルのデザイン組み込まれてますよね。じゃあそういうのはどうか?というと、僕はPowerPointで足りないパーツはIllustratorで作って貼りつけたりしてます。極力、PowerPointであるパーツで済ますようにするんですけど、どうしても足りないもの、顕著なのはイラストとかですよね、そういう要素は、Illustratorで用意した方が無理がない。

ただ、iPhoneアプリはパーツを配置するだけじゃなくて、ユーザとのインタラクションがありますよね。そこはどうか?というと、特に1ページ企画書なんていうのは、これを会議室のテーブルに置いてクライアントと議論したりするわけですから、まさしくインタラクションを産み出すためのツールですよね、そういう意味では類似性がある。

じゃあ、通信機能はどうなるんだとか、スクロールやフリックによる空間の広がりはどうするんだとか、突込みどころは色々あるんですが、でも、そこまで全然違うものの共通点が何個か見つかっていれば十分なような気がしていて、それはだから、プランナーが考えるインタラクションと、UXデザイナーが考えるインタラクションに、ある種の共通言語を見出す糸口になるポイントなのかもなあと思いました。

例えばUIやUXの専門家じゃない人が、アプリをユーザ視点だけじゃない方法論で捉えることができるか、という時に、それぞれの仕事のシーンで使っているエッセンシャルなツールをメタファーに考えてみるってのは悪くないのかも知れません。アプリもツールですからね。


About the Author

加藤 康祐

プランナー、加藤 康祐、1980年生まれ。大学在学中の1998年よりデザイン会社にてWEBプランニングやWEBデザインを経験。2005年6月より個人事業、Experience Transportersをスタート。2012年11月、ET Incを設立。クライアントとパートナーとETが「やりたいことを、やりたいように、やり続ける」ための仕組みづくりに取り組む。





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