Published on 5月 31st, 2013 | by スマホ研究員11号
スタートアップ企業訪問 Vol.16 『株式会社プライムアゲイン』 CEO 阿部さん
さて、今回は『FULLER』の高瀬さんからのご紹介で
『プライムアゲイン』の阿部さんです。
阿部さんは、高瀬さんと『2011ブレークスルーキャンプ』を通じて知り合いになった方とのことです。
早稲田大学の近くに部屋を借り、開発チームが忙しく仕事をしているところを
お邪魔しました。
学生時代から活躍している阿部さんのお話をじっくりとご覧ください。
①起業背景
阿部さん:
2010年の大学2年の夏にカナダに留学していた時にソーシャルメディアやスマートフォンの普及を現地で体感して
起業しようと思って日本に帰国して起業しました。
起業後はスタートアップコンテスト『2011ブレークスルーキャンプ』に参加などしていました。
このコンテストは、世界に通用するようなアプリ、サービスを生み出す目的で、
学生が夏休みの2ヶ月間の開発期間で、サービスをリリースするというものです。
シリコンバレーの有名なインキュベーターであるY combinatorのプログラムを
日本でやろうという試みで始まりました。
当時は、「ソーシャルメディア界のトキワ荘」と呼ばれたりもしていて、
ベンチャーヒューマンキャピタルで有名なスローガンさんのオフィスを借り
宿泊施設や二ヶ月分の食事も準備された環境での開発でした。
この合宿を通じて、同年代の優秀な仲間を作る事が出来ましたし、
当時100人以上いた学生の中から、すでに10社以上が起業しています。
この時の繋がりは今でも続いており、定期的に連絡を取って
スタートアップ界隈の情報やプロダクトのノウハウを共有したりしています。
その時からスマートフォンアプリに注力し、『DecoAlbum』をリリースしました。
おかげさまで、現在の社員は8名ですが、ここも手狭になってきましたので
そろそろ引越しを考えています。
②アプリ『DecoAlbum』について
阿部さん:
私自身が、写真アプリが好きでガラケーの頃から
写真をジャンルごとに仕分けし、ときどき眺めていました。
写真アプリを調べてみると、
自分で写真を見返して楽しめるアルバムアプリが存在していない点に気付きました。
そこで、開発することに決めました。
『DecoAlbum』は、自分好みに写真をデコレーション、コラージュ、切り抜きなどするデコ加工機能、
また加工した写真を保存してアルバムにする機能が付いています。
自分だけで楽しみたければ、アルバムを見ればいいし、
SNSで共有したければ、LINE 、Facebook、Twitter、Instagramなどで
簡単に共有することが出来ます。
そして、拘っている点が“UI”です。ストレスなくサクサク動くことや
感覚的な操作ができる点に力を入れています。
リリースは2012年の6月下旬にしましたが、120万ダウンロードを超えました。
実際に何にもプロモーションを行なってこなかったですが、
アプリの質の良さが、評価されて口コミに繋がっていると分析しています。
③今後の展開
阿部さん:
現在のユーザー層は女性 25~30歳の方がボリュームゾーンです。
レビューの書き込みも積極的に行なっているのが、この層です。
そんな中、男性ユーザーが15%を占めています。
また海外市場ですが、現在のユーザーの6割以上が海外ユーザーで、
今後も海外マーケットに注力しようと考えています。
また、マネタイズに関しては、スタンプなどの『アイテム課金』で伸ばして行きたいですね。
会社としてはプロダクト設計やUIに関するコンサルティングの相談が増えてきています。
④Top画面を拝見
阿部さん:
オススメのアプリは『アルパカにいさん 』です。
今、とても人気のあるアプリですが
キャラクターがとてもキモカワイイですよ。
一度遊んでもらえるとハマると思います。
【取材後記】
早稲田大学そばの住宅街のアパートを借り
エンジニアやデザイナーとともに、アプリ開発を進める阿部さん。
一見、大人しそうな雰囲気の若者ですが、
現在の『DecoAlbum』1本に絞り、事業拡大を狙うなど
職人のようなコダワリと情熱を持った人でした。
個人的な感想ですが、UIが素晴らしく、サクサク動く点は
アプリの評価を高め、ファンにさせる強力な武器になっていると
感じました。
海外進出も考えている『プライムアゲイン』さんに期待です。
さて、次回は阿部さんからのご紹介でPitapatの伊香賀さんです。
お楽しみに。