Published on 10月 10th, 2013 | by 加藤 康祐
グッド・デザイン・アウォード雑感、注目はやはりPhilipsの「hue」
少し前のニュースになりますが、2013年のGood Design Awardが発表になりましたね。ソーシャルメディアでもあの人が受賞した、みたいな話をかなり見かけました。個人的には、以前、「アプリとタクシー」記事で取り上げた、Hailoが受賞していたの、嬉しかったですね。Hailo、ようやく日本でもサービスインしたようで、これからどうなっていくのか、ますます注目です。全国タクシー配車アプリも同じくグッドデザイン、こちらはグッドデザインベスト100にランクインしていますから、デザインにおいても、タクシーアプリの競争は熾烈だと言えそうです。
日本初上陸、タクシーアプリ「ヘイロー」 スマホで呼び出し 大阪でサービス開始 東京五輪にらみ
さて、Good Design Awardを受賞したアプリですが、まずこの検索結果を見るのが一番簡単そうです。
色々あるんですが、注目はやはりPhilipsのHueじゃないでしょうか。
hueを知ろう – Philips hue
今までは照明といえば、切れたときにしか気づかない存在でした。照明は誰の家にでもあり、生活に欠かせないものです。その照明が明るさを提供するだけではなく、生活に大きなプラスの要素をもたらすことができたら、その力はとても大きいものになります。hueとはスマートフォンやタブレットなどからアプリを使ってコントロールできる、まったく新しい照明システムです。1600万色を超える色彩表現と高い拡張性で、いままでにないあかりの楽しさをあなたの日常にお届けします。
家庭用の無線LANルータと繋ぐ「ブリッジ」と呼ばれるベースステーションとApple Storeで販売されているスターターセットでは3つの電球が付属しており、価格は¥26,000。これはなかなかすごい値段。
ただこれ本当にどうやらすごそうで、アラームやタイマーは元より、IFTTTとの連携、オープンAPI、また海外で積極的に活用が進められているジオフェンス機能なども搭載しており、全部入りというか、全部乗せというか、今一番いじりがいのあるデバイスのように思います。ちょっと技術的にわからないという場合はApple Storeの商品説明を読んでいただくと、もう少しわかりやすく書いてありますので、そちらをご参照のほどを。
Philips hue LEDランプ スターターセット – Apple Store (Japan)
家電の情報化が叫ばれて久しいですが、ここまで色々なことがオープンになったプロダクトも他になかなかこれまで類を見なかったのではないかと思います。こちらプロダクトであると同時に、ツールであり、場合によってはサービス開発のためのリソースでもあり得ると言えます。それは例えばMicrosoftのKinectがもたらしたインタラクティブアートなどへのインパクト、ということに近しいと思うのですが、hueはよりオープン、ということが言えそうです。
おそらくアプリ開発者にとって、Good Design Award受賞タイトルの中で、今後を展望するための新しい受賞というのは、この「hue」がかなり特殊で、であるがゆえに、多くの受賞の中からピックアップしてみました。スターターセット、ゲーム機くらいの値段しますけど、ゲームよりも遊べる照明、かも知れません。