Published on 3月 14th, 2013 | by 加藤 康祐
アプリと「タクシー」
以前と比べてタクシーに乗る機会が減りました、不景気ですから、というわけでもなく、頻繁には乗りませんが、必要に迫られてしばしばタクシーに乗ることがあります。タクシーの運転手さんと話してみると、大概が不景気で利用が減り、長距離乗る人も減り、タクシーの数も飽和状態で色々だそうです。景気の煽りを一番受けやすい職業などとも言いますし。
ただそうは言っても、タクシーのビジネスが、交通システムとして最適化されているか?というと必ずしもそうではない部分もあると思います。タクシーを捕まえるのにちょっと苦労した経験は一度や二度はある気がしますし、知らないところに行った時には、どの通りにタクシーが多いのかもわかりませんよね。
最近、こちらのアプリが話題とか。
全国タクシー配車
日本交通が手がけるサービスで、全国のグループ会社などをネットワークし、アプリ経由の売上は5億円超規模とか。
タクシー東京無線
こちらも東京無線の同様のサービス。
これら2つのサービスに共通して言えるのは、どちらも母体がタクシー会社であるという点です。それに対して、僕が今日見かけて気になったのが、Hailoという会社のサービス。こちらまだ日本では導入されておらず、とは言え、2013年上旬にはサービスインの予定だそうです。
ここのWEBサイトがとても象徴的でした。
こちらは一般向け。つまりtoC。
こちらはタクシー向け。つまりtoB。
タクシーチケットを除けば、基本的にはBtoCのビジネスだったタクシーの商売を、HailoはBtoBtoCの形にして、Bto「B」toCの「B」の部分でビジネスをしようという戦略ですよね。考えてみれば、意外とこういう形で、BtoCとBtoBをセットにした、アプリでのソリューションの提案というのは多くなかった形かも知れません。
一般向けのアプリは既にダウンロードすることは可能だということを教えていただきました。ロンドンなど、既にサービスインしている大都市に所在地を指定すれば、サービスのイメージが試せるようです。
Hailo
これは母数と利便性の勝負になるのではないかと思うのですが、書籍の世界にAmazonのKindleがもたらした影響と似ていて、ただ、Amazonのそれに比べると、日本のタクシー業界へのプレゼンスはあまりないと考えざるを得ません(Amazonは書籍で既に国内の販売実績が下地としてありましたよね)。
それでも日本に入って来る、というところに、どれだけサービスの革新があるのか、ちょっと気になっているところです。